TV、映画などのBGMや主題歌、ヤマハの音楽教材の録音を長年手がけ、現在はスポーツをはじめ、さまざまなイベントの音響も担当。
音響プロデューサーとして、フィギュアスケートの大会の音響を担当したり、バレーボールや7人制ラグビー、トライアスロンなどの競技大会の会場音響設計にも携わっています。演奏会用のホールなどと違って、競技場などの広い会場は、スピーカーの位置などにより、音があちこちから聞こえてしまうことも。そこで選手交代のブザーなど、試合の進行に必要な音が声援や鳴り物といった応援団の音にかき消されないようスピーカーの場所や角度、音量などを調節したりといったことをしています。 どの現場においてもミスは許されませんが、音楽が演技に大きく影響するフィギュアスケートの大会では特に気を遣います。
競技前には、選手が提出した音源のバックアップをとり、すべての音源に変な音源が混ざっていないかチェックをしたり、試合当日も音に関するトラブルがないように万全の体制をとります。
一流のフィギュアスケート選手は、一音一音を大事にし、音楽に対して細かく演技をつけていきます。また、ジャンプなどのタイミングに合わせて、コンマ秒単位で音楽の調整もしています。まさに一流の音楽家レベルです。 ですから私たちの使命は、選手が本番も練習と同じように、違和感のない音響で実力を発揮できるようにすることだと思っています。フィギュアスケートやアーティスティックスイミングなど、音楽が重要な役割を担うスポーツでは、選曲も重要なので、ここにも音楽の果たす可能性を感じています。
この曲は、2004年のドラマ『プライド』の主題歌です。このドラマがすごく好きだったので、聴くとテンションが上がります。試合前などに音楽があると、自分の世界に入ることができて集中力を高めることができます。
試合前や集中したいときに音楽を聴くと気持ちが整うので、音楽が一種のスイッチの役目を果たしています。また、精神的に大変なときに聴く音楽は、気持ちをリラックスさせたりリフレッシュさせてくれます。
ライヴで観た彼がとてもかっこよかったので、 聴くと気持ちが上がります。リラックスしたいときは沖縄の音楽や、昔から好きなゴスペルや 合唱曲などを聴いたりも。音楽はとても良い気分転換になります。
子どもの頃から聴いていた曲で、試合前に聴くとこれまでの辛いことが思い出されて、自分を奮い立たせてくれます。また、肉体的&精神的に辛いトレーニング中も、音楽を聴いていると頑張ろうと思えてきます。
試合前に音楽を聴くことは、聴覚や自律神経を通して精神的な高揚感や鎮静感をもたらすということが分かっています。が、それがその後の競技の結果にどう影響をするかには諸説があり、まだ分かっていないことも多いのです。競技結果は、日ごろその選手に音楽を聴く習慣があるか、何のスポーツの選手なのかなどによっても変わってくると考えられています。